今回はタイヤでもちろん語るのはロードバイクのタイヤで700Cのタイヤだ。

ロードバイクのタイヤなので幅はポピュラーな23Cがそれまでの主流だった。これは幅が狭く抵抗が少なく、高圧に出来ると言う理由からだ。

ただし今現在これは異なる。それはワイドリムの登場によりそれまでより太いタイヤがスタンダードになってしまったのだ。これはまたリムが23ミリを超えたからだとも言える。

実際に第一戦を張る各社クリンチャーモデルはどれもワイドリムだ。DURA ACE9000のC50、C35、C24はどれも23ミリで、カンパニョーロの新型カーボンクリンチャーモデルのボーラシリーズは24ミリだ。同フルクラムのレーシングゼロカーボンも24ミリのリム幅があり、確かにこれでは23Cのタイヤは装着する気にはなれない。

タイヤとリムは確かに以降しつつある今の現状で、表題にもあるそれらの良さは果たして何なのかを考察して見たいと思う。

まず分かることは当然ながら25Cは23Cに比べて太いと言う事だ。『太い』これがキーポイントで、太いと聞くと抵抗が増えると思われそうだがそれは大きな間違いだ。

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図はタイヤの接地面積で実は太い方が接地面積が円に近づく事が分かっている。以前のビアンキの記事でも書いたが同空気圧に置いてはタイヤが太い方が抵抗が少ないのだ。それは29インチと比較してもそうなのだ。同じ700Cならば当然25Cの方が低抵抗になるのは自明の理だ。

が、話しはここで終わらない。ここまでの記事ならば『松本さん、それくらい知っていますよ』と言われてしまうのは当然分かっている。当ブログで筆者が心がけているのは人があまり書かない事がモットーなのでここからが本番となる。

25Cは確かに凄い。抵抗のみが語られて仕舞いそうだが外周が広がる事によるホイール一回転で進む距離も増加するのも一つの利点だし、擬似的にリムハイトが高くなるのでエアロ効果もあるかも知れない。これでは23Cの立場がない。でも果たしてこれは本当にそうなのか?

25Cはある面では絶対に23Cに及ばない側面がある。それは第一戦を走る選手のバイクからもそれが伺えるのだ。

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ホワキン・ロドリゲス選手のキャニオン、エアロードCFX。付けているタイヤはなんと22Cだ。また屈指のスプリンター、アンドレ・グライペル選手も他のメンバーが24ミリ幅の新型ボーラを使う中、あえて昔のボーラにまたもや22Cのタイヤを付けているのだ。

世界屈指の戦いを戦う彼らが使う以上必ず明確な理由が存在する。それはグライペル選手がラインナップから外れてしまったホイールを使う事からも分かる。

その答えはトラクションだ。トラクションとは駆動力の事で、これは以下に詳しく記した。

 

トラクション 駆動輪と路面間で生じる駆動力をいう。 この力は駆動輪軸重、トルクとタイヤと、路面摩擦力により決まる。 駆動力が摩擦力より大きい場合(急発進、雨天、積雪路など)、または駆動輪の軸重が減少したとき(前輪駆動車の坂発進、コーナリング時の内輪)にタイヤが空転する。

 

文末にタイヤが空転するとある。ここがポイントだ。グライペルはスプリンターで当然スプリントシーンでは前に重芯を移動し、タイヤを地面に激しく擦り付けるような動作をする。競輪のスプリントもこれは同じだろう。

何故、この時にタイヤを地面に激しく擦り付けるような動作をするかと言うとトラクションを稼ぐ為だ。後輪の爆発的な駆動力に対して、前輪のトラクションが悪いと加速の妨げになってしまうからだ。

先程のホワイトボードの画像を見ると23cは縦に長いのがわかる。また明らかに接地面が広い。そして25Cは真円に近い。これは言ってしまえば面接点と点接点だ。23Cは面接点でトラクションを稼ぎ、25Cは面積が少ない点接点なので低抵抗で走れるのだ。またこれはヘッドチューブとトレイルの関係と似ているとも言える。トレイルが大きいフレームには25cの方が良いだろう。またトレイルは大きいフレーム程少ない。この点からもグライペルが22Cのタイヤを使う事が分かる。少ないトレイル値をトラクションを稼ぐ為に細いタイヤを履いているのだ。

実は筆者も23Cのタイヤが好きだ。プロが25Cを使っていると聞いて25Cを履かせてみたが、後輪はともかくとして前輪が軽くなり過ぎているのがすぐに分かった。前加重にしてトラクションを与えようとしても、それが逃げて点で捉えようとしている感じから前輪に関しては23cを履く事にしている。

25Cと言うのは往年の自転車乗りの方から見れば細すぎると言うのもある。チューブラーは28×22だし、19C、20Cの時代の方から見れば確かに25Cは太い。また一線級のホイールに太いタイヤと言うのも何かアレだ。

そこで救世主になりうる可能性があるタイヤがある。

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コンチネンタルのGP4000SII 700×23Cだ。なにを今更と思うかも知れないがこのタイヤには隠された秘密がある。なにを隠そうこのタイヤ実は表記よりもやや太いのだ。

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実際に23Cを計ると25ミリ近くもある。ちなみに履いているホイールはシャマルウルトラだ。コンチネンタルのタイヤは一番売れているタイヤとあるだけあって人気があり、名高い走行性能がある。その一躍を買っているのがこのタイヤ幅かも知れない。同じ一回転でも理論上は普通の23Cより進むはずだからだ。

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またこれは4000SIIの25Cにも言える事でなんと27ミリもある。新型ボーラのリム幅は24ミリだが、25Cだからと言って履かせるとやけに太くなってしまう事になる。

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ただし同コンチネンタルの4シーズン25Cは左右の繊維のおかげか実測値25ミリと公証値のままだ。

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外見でも4000SII25Cだと何か膨れ上がってしまうが・・・

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4シーズンならばリムに対してしっくりくる印象だ。

高さに置いても・・・

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当然ながら4000SII 25Cの方が高い。

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4シーズン25Cと4000SII23Cを比較するとなんと同じ高さに。

何が言いたいのかと言うと24ミリ幅のリムに対して4000SII23Cは革命を起こせるかも知れない可能性があると言うのと4シーズン25Cは4000SII25Cを超えるスタンダードになり得る可能性を秘めている事だ。確かにボーラなどには25Cが推奨されていて23Cは外れないが推奨しないとあるが、このように23Cでも太いタイヤがある以上、23Cタイヤだと言ってひとくくりには出来ない。事実GP4000SII23Cは24Cだ。

 

まとめると・・・

 

GP4000SII23C  実は24ミリくらいある。リム幅23~24ミリのお供に。トラクションを愛するスプリンターに。保守派。

GP4000SSII25C 実は26ミリ前後。クリアランスの狭いフレームに対して適合しない可能性。外周が広く抵抗が少ないので低抵抗マニアに。点接点命。

GP4シーズン25C 誠実で正直なタイヤ。25C対応と銘打っているホイールに。リアのクリアランスが狭いフレームに。実は210g前後の固体も。堅物。

 

と言う感じだろうか。タイヤ幅は必ずしもこれと言うものではないのはプロが証明していると言って良いだろう。確かに右習えと言うよりは用途と好みに合わせた方が良いのは間違いない。決めるのは他者ではなく、自分自身なのだから。何はともあれGP4シーズン25Cの良さがお分かり頂けたと思う。

当店にはそのブラックエディションが置いてある。北米限定で作られた物で次回生産は未定の限定モデルだ。しかも2本で13400円とお得な価格だ。通常は一本7400円するので14800円かかると考えれば逃す手は無い。当店も6個あったのが3個になってしまったので欲しい方はお早めに。

4シーズンとあるようにこれからの冬の季節でも活躍してくれるこのタイヤを買わない手は無い?ご来店お待ちしております。

 

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byスタッフ松本